一目惚れは、ありますか?

「一目惚れはありますか?」
そんな質問に対して、目の見えない障害を持つとある人が力強く「ありますよ」と答えたのを見て、私は感動を覚えた。
「声でね、いろいろ分かるんですよ。その人はどんな顔をしているのかなぁ、とか。髪の毛の生え具合はどうかなぁとか。イケメンかなぁとか。想像するんです。で、面白いことに、その想像は大体当たってるみたいです」
衝撃を覚えた。
私たちは取り繕ったりもしながら、それでも日々大量の情報と痕跡を残している。それは嘘をつかないらしい。...
例えばフェイスブックだったら、プロフィール画像の選び方、投稿を誰に公開するか、タグをつけるかつけないか、投稿するのは動画なのかイラストなのかそれとも文章なのか、どんなことを書くのか、どうしてそれを書くのか、そういうことをあれやこれや考えたりする。そういうところに何かしら、その人の痕跡が残っている。それを想像するのは結構おもしろい。
耳だけを頼りに相手の表情を想像する世界。
声紋という概念があるように、やはり発する声のひとつすら、その人のたいせつな情報を司っているのだろう。